「啖呵を切る」という言葉があります。
力強い口調で、物怖じせず相手に堂々と言うようなイメージがありますね。
ところでこの啖呵って一体何のことなのでしょうか?私たちが「タンカ」と聞いてまず思い浮かべるのは、ケガ人や病人を運ぶ時のあれですね。
しかしあちらのタンカは「担架」であって、全く感じが異なります。となると「啖呵を切る」の「啖呵」は一体どのような意味があるのでしょうか?こちらでは「啖呵」の意味についてお伝えしたいと思います。
「啖呵」というのは元々は「痰火」という表記をしていました。
痰というのは咳・痰などのあの痰と同じですね。
昔は、咳や痰というのは体の火気によって生じる病気という風に考えられておりました。この痰火が無くなれば胸がスッキリするということで、そこから転じて「歯切れのいい言葉で相手をまくしたてる」際に「痰火を切る」という風に言ったのです。
勢いよく言葉を発して完膚なきまで相手を叩きのめすというのは、スッキリして気持ちのいいものですからね。その相手が自分の嫌いな相手であるほどその爽快感は格別です。
それにしても、啖呵を切るの由来はあまり綺麗なものではなかったんですね。これからは啖呵を切るという言葉を聞くたびに「カーーッペッ!」とやっているおじさんの姿を想像してしまいそうです。。