こちらでは日本の暦の二十四節気シリーズ
についていくつかお伝えしているところですが
今回は「小満」について説明していきたいと思います。
二十四節気は太陽の見かけ上の通り道を
15°ずつ、二十四分割したものだということは
立夏の説明の際にお伝えしております。
そして春分点を起点とし、45°のところが立夏で
その次の60°に当たる部分がこの小満です。
では小満とはどういう意味があるのか?
また小満はだいたいいつのことを指すのかなど
詳しく調べて行きたいと思います。
小満の意味とは
まず、読み方は「しょうまん」と読みます。
単純に、漢字から意味を推測するならば
「少し満たされる」時期が小満
ということになります。
何が少し満たされるのかというと
調べていくと分かったのですが
やはり農耕民族である
日本人の国民性が色濃く出ていますね。
これくらいの時期というのは
秋に蒔いた麦の種が
穂をつける季節にあたります。
そしてその穂をつけた麦を見て
ホッと一安心(少し満足)、
そんなところからこの小満という
名前の由来になったと
言われております。
昔は農作物の収穫が生活に直結しており
それこそ死活問題だったわけで
穂をつけたのを見て
「良かった、今のところは大丈夫だ」
と安心していたんですね。
そして梅雨入り直前の6月上旬くらいに
麦が収穫されます。
通常、作物の収穫の季節というと
我々は「秋」を思い浮かべますが
麦にとってはこの収穫の時期が
初夏になるわけですね。
つまり、麦にとっての「収穫の秋」を指し、これを
麦秋(ばくしゅう)と呼ぶのです。
麦秋は、二十四節気を更に三分割した
七十二候における小満の末侯が
それにあたります。
小満はいつ?
では小満はいつなのかというと、だいたい毎年
5月21日頃、というふうになります。
どうして曖昧なのかは、うるう年が4年に1回あるように
地球の公転周期が365日ぴったりではないことへの
帳尻合わせということは以前もお伝えしました。
どうしても年によって違いが出てきて
5月20日だったり5月21日だったりします。
2016年は5月20日で
2017年は5月21日のようですね。
うるう年なら5月20日で、それ以外は5月21日
なのかというと必ずしもそうではないのですが、
これから30年くらいの間なら、うるう年は5月20日で
それ以外の年は5月21日という風になっているので
そのように覚えてしまっても差し支えはないでしょう。
さらに、期間としての小満の意味もあり
(二十四節気は全てそうですが)
その場合は小満から、次の二十四節気である
芒種(ぼうしゅ)までの約15日間のことを指します。