7月7日はサマーバレンタインデーです。
通常、7月7日といえば七夕の節句がある
ことで有名ですが、サマーバレンタインデー
という記念日でもあります。
サマーバレンタイン実行委員が
1986年に制定し、2010年に
メリーチョコレートカムパニーが
正式に日本記念日協会に申請した
というのがこの記念日の由来に
なっています。
キリスト教においてバレンタインデー
というのは、3世紀のローマキリスト教司祭
であるバレンティヌスという実在の人物に
由来するイベントです。
では、このサマーバレンタインはキリスト教
において何か重要な人物が絡んでくる
のでしょうか?
どうも調べた所、本場のバレンタインとは
全く無関係で、何かプレゼントを贈る習慣
のない七夕にこじつけて販促するための
商業的記念日みたいです。
考えてみれば、本来の七夕は短冊に
願い事をかけるために、せいぜい
笹とか願いを書く紙の需要が
出来るくらいでしょう。
これだけ日本人の誰もが知っている
イベントで、こんな美味しいビジネスチャンスは
一年でもそうそうお目にかかれないわけです。
一年のうちお中元、暑中見舞い、お歳暮、
クリスマズプレゼントあたりが品目に
制限のないプレゼントを贈るイベント
ですからね。
そもそも、バレンタインデーにチョコを
贈るという習慣自体、日本が商業的戦略
のために独自に創りだしたものです。
なので、サマーバレンタインデーも
「七夕にプレゼントを贈る習慣を作ろう」
という魂胆から作られたのでしょうね。
冒頭で挙げた画像は、どこかの販促
のために作られたものだと思うのですが
よく見てください。
想いをよせている人、大切なパートナー。
ご両親やおじいちゃん、おばあちゃん、
お子様やお孫さん、
いつもお世話になっている方などへ
日頃の想いを贈りものに
そんな素敵なサマーバレンタイン
とありますね。
とにかく節操が無いです。
渡すのは誰でもいいんですよ。
物が売れれば何でもいいんです。
もう最初から七夕でいいと思うのですが
新しい言葉を作ると聞こえが良いですからね。
例えば、和菓子のことをわざわざ
「和スイーツ」と、あたかも
新しいものであるかのようなキャッチーな
フレーズで人を呼び込もうとしますからね。
そしてこのサマーバレンタインデーも
例に違わず、やはり「スイーツ」を
売りだそうとお菓子業界は目論んでいるようです。
申請したのがメリーチョコレートカムパニー
という会社ですからね。
ですが、サマーバレンタインデーの
プレゼントは必ずしもチョコレートだけ
ではなく
・フルーツで仕上げた七夕アントルメ
・七夕手まりずし
・星形スイーツ
など様々なものです。
あえてサマーバレンタインデーの尻馬
に乗るなら、こういったものを誰かに
プレゼントするのも良いかもしれません。
経済が回るのはいいことですし
こういったサマーバレンタインデーが
何かのきっかけになることも考え
られますからね。
ただ、そもそも七夕の元になった
織姫と彦星の話というのは
結婚した二人が働きもせず
毎日おしゃべりばかりしていた
ので織姫の父の怒りを買って
一年に一度しか会えなくなって
しまう、といういわば
「サボってると罰が下りますよ」
という教訓を教える話でも
ありますので、こんな日に浮ついた
ことを考えているのはかえって
滑稽な気もしますが・・・
知らぬは本人たちのみといったところか。
まあ、商業的戦略のために
無理やり作られた記念日というのは
個人的にあまり好きな部類では
ないですね~。