衆議院と参議院の違いをわかりやすく説明!解散がないのはなぜ?

2016年は参議院選挙がありますね。

参議院

政治にあまり関心がない人からすると
衆議院と参議院の違いもあまりよく
わかりませんよね。

こちらでは、なるべく子供にもわかりやすく
説明できるように衆議院と参議院の違いに
ついて説明していきたいと思います。

日本の国会は二院制

日本における国会というのは、法律や予算を
決定する際にまず衆議院で審議をし、それを
さらに参議院で審議するという二院制(両院制)
の制度になっています。

アメリカなら上院と下院、イギリスなら
貴族院と庶民院といった感じですね。

逆に一院制の形態を取る国は中国、韓国、台湾
などがあります。

二院制を取る理由としては衆議院で
決まった事案が果たして本当に正しいのか
どうかを改めてチェックし、雰囲気に流されて
重要な事案が決定されてしまうのを防ぐ
目的があります。

逆に言うと、衆議院を通して次に参議院という
慎重な形を取るので速やかな決断ができない
というデメリットもあります。

では、衆議院と参議院の違いにどのようなものが
あるのか、数字的な側面から見ていきましょう。

衆議院と参議院の違い

定員数

「衆議院」・・・480人
「参議院」・・・242人

任期

衆議院・・・4年
参議院・・・6年(3年ごとに半数が改選)

立候補の年齢

「衆議院」・・・25歳以上
「参議院」・・・30歳以上

ここで注目したいのは任期の違いです。

衆議院は4年であるのに大して
参議院は6年と長くなっています。

衆議院と参議院の違いは、ここに
集約されているということが言えるでしょう。

参議院というのは、元々は貴族院という
ものでこれは現在とは違い、一般市民では
ない皇族や華族などが議員を務め、終身任期
という形がほとんどでした。

華族

逆に衆議院というのはその名前からも
予想ができるように、昔から一般市民の
中から代表者を決める議院のため
民意が反映されやすいのです。

そして任期が短いということは改選
の頻度が高いということで、選挙を通して
その時節の民意を反映させやすいという
こともあります。

また、衆議院には解散はありますが
参議院にはありません。

「衆議院解散」はよく聞きますが
参議院の解散は聞いたことないですよね。

衆議院議員の任期は満期まで務めても
4年ですが、解散があるため実質的には
平均して2年ほどの任期になっています。

衆議院解散

解散の有無、任期の短さから
民意が反映されやすいため
両院制においては何事においても
衆議院が優先されます。

これを「衆議院の優越」と言うのですが
あらゆることにおいて衆議院は参議院よりも
優先されます。

法案の議決

衆議院で可決し参議院で否決された
法律案は、衆議院議員の出席議員
3分の2以上の可決で法律となる

予算・条約の議決

衆参で議決が異なる場合は
衆議院の議決が優先される

内閣総理大臣の指名

衆参で議決が異なる場合は
衆議院の議決が優先される

さらには、予算や法案の先議権などや
内閣不信任案の決議が衆議院のみに
許されるということもあります。

これらはすべて、衆議院が参議院より
民意が反映されやすいという違いから
来ているものです。

元々参議院は貴族院という終身制の
ものだった名残もあることに加えて
もし参議院の解散が可能になってしまうと
両院が同時に解散して議会に空白が
生まれてしまうことになります。

それを防ぐために参議院の解散という
ものは定められていないのです。

逆に言えば、参議院は解散がなく任期も
6年と長いため、長期的な視野を持って
政策決定を出来るというメリットがあります。

なるべくわかりやすく衆議院と参議院の違いを
説明したつもりでしたがいかがでしたでしょうか。

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