流星群とは何か?こども向けにわかりやすく!しし座流星群とは?

2016年の11月17日の夜はしし座流星群のピークとなるそうです。

普段夜空なんて見ないという人も、お天気ニュースなどを見て「○○流星群が今夜ピークになります」というのを聞くとつい、にわかながら夜空を見ようと思う人が多いと思います。

ところで、毎年ある時期になると「○○流星群」というキーワードを耳にしますが、なぜこの流星群って毎年見られるんでしょうね?流星なんて危なそうなものが毎年見れるというのは何だかヤバそうな気がしないでもないのですが・・・・

ここでは、しし座流星群とは一体どういうものなのか?そもそも流星群ってどんな仕組みになっているのか?など基本的なところを子ども向けの説明としても分かりやすいように、なるべく簡単にお伝えしていきたいと思います。

流星とは?流れ星と違う?

流星、つまり流れ星ということですが、これは何も、特別な夜にしか観測できないというものではなく通常の晴れた夜であれば1時間に2,3個と数はそれほど多くないものの見ることが出来ます。

とはいえ日本人が夜空を長時間見るというのはこの流星群ピークのニュースを聞いた時以外だと花火を見る時くらいのものでしょう。花火を見る時には当然、流れ星の存在など気づくはずもありません。

この流れ星が、毎年のほぼ決まった時期に多くの量が観測できることができそれを流星群と呼んでおります。

ちなみに流れ星と流星って天文学上の違いや国立天文台での定義に何か違いがあるのか、というとずばりありません。子どもに聞かれてもはっきりと「同じ」と言ってあげましましょう。

ところで、流れ星って「地球に落ちちゃったりすることないのかな~」って素朴な疑問が沸いてきませんか?私たち大人は、果たしてこの疑問を抱いた子どもに対して正確なことを答えることが出来るでしょうか?

よくわからないけど、NASAとか海外の偉い組織が観測して「あと300時間でニューヨーク都市部半径10mk以内に衝突します!」とかなんとか予測を立てて、内部から爆弾を仕掛けて隕石を破壊するために発掘に従事する男たちが集結して宇宙に飛び立ち地球を救ってくれる・・・なんて思ってませんか?

実は地球にも、流れ星は向かってくることがあります。何しろ地球の周りには非常に多くのチリや石が漂っており、地球上には1時間に約20トンもの流星が降り注いでいるとされています。これはトラック2台分です。

しかしその多くは非常に大きさが小さく、大気圏に突入すると地上にたどり着く前に燃え尽きてしまうのです。そしてこの燃え尽きる現象で見える光こそが「流れ星」なのです。

流星群とは?彗星の仕組みとは

では、この流星が多く観測できる流星群とはいったい何なのか?これを説明するには「彗星」というものについて知る必要があります。

彗星(すいせい)というのは、別名ほうき星とも言われている天体で、氷と砂利が混ざった集合体になっており「汚れた雪玉」という風にも呼ばれております。彗星は太陽に近づくことで熱によって氷が溶けて砂利物質が取り残されます。

地球は太陽の周りを一定周期で回っている(公転)ということは小学生でも知っていることですが、実はこの彗星というのも地球や火星、木星などと同じように太陽の周りを回っている太陽系の天体の一つです。

しかし、いわゆる「水金地火木土天海」がほぼ同じ平面を周期的に回っているのに対して、彗星の軌道は楕円形で、また「水金地火木土天海」と同じ平面を回ってはいません。

特殊な軌道を回っているので、一年のうちのとある時期に地球の軌道と交錯することが起こり得るのです。この地球と彗星の軌道が交わったときに、彗星が放出している多くのチリが地球上で「流星群」として観測できるという仕組みです。

だから流星群は年中ではなく一年のとある時期に集中して観測され、またそのピークがいつなのかという予測ができるのですね。

しし座流星群とは

母天体となる彗星はテンペル・タットル彗星で、流星群が放射状に見える起点となる「放射点」がしし座に位置するためにしし座流星群という風に呼ばれています。

しし座流星群は、古くは1833年に大出現を見せ2001年に日本でも1時間当たり2000個という大出現を見せて話題になりました。

実はこのしし座流星群の大出現が観測されるまで、流星群の仕組みというのはいまいちわかっていませんでした。これが2001年ですからね。本当にごく最近のことです。

このしし座流星群を観測することで前述の彗星と流星群の深い関連性が明らかになったので、天文学における革命を起こした存在とも言えるでしょう。

2001年のような大出現は、おそらくいま生きている私たちが死ぬまでにはもう観測できないであろうという予測がされております。

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