7月4日は梨の日です。
鳥取県東郷町(現 湯梨浜町)の
「東郷町二十世紀梨を大切にする町づくり委員会」が
2004年に制定しました。
当然、7(な)4(し)の語呂合わせが
由来になっていますね。
そして、梨といえばご存知梨の妖精
ふなっしーの誕生日でもあります。
鳥取県東郷町とふなっしーは、言ってみれば
何の関係もないわけですが、おそらくふなっしー
がメディアなどで「今日は梨の日なっしー!」と
触れ回ったことで梨の日の知名度に貢献
していると思われます。
ふなっしーの存在もあるように、梨と言ったら
千葉県というのが私達のイメージとして
ありますよね。
むしろ、鳥取県って梨を生産してたのか、と
ご存知でない方も多いと思います。
実際、2014年の梨の生産量を見ると
1位 千葉県 33,500 t 2位 茨城県 27,100 t 3位 栃木県 21,700 t 4位 福島県 19,600 t 5位 鳥取県 18,500 t 6位 長野県 16,100 t 7位 新潟県 11,700 t 8位 福岡県 10,500 t 9位 大分県 10,400 t 10位 熊本県 10,000 t 出典: 農水省
と、千葉県の梨の生産量は
文句なしの全国1位で
鳥取県の梨の生産量は
5位に甘んじているわけです。
実は、2001年までは鳥取県の梨の生産量
は不動の1位でした。
それは「二十世紀梨」という品種の栽培に
成功したからです。
二十世紀という梨は病気に弱く、
全国が栽培を断念する中、鳥取県
は生・官・学一体となって取り組んだのが
功を奏しました。
2004年に梨の日が制定された由来というのも
東郷町に二十世紀梨が持ち込まれてから
100年目の年だという節目だったからという
理由があります。
しかし「幸水」「豊水」という品種が台頭すると
一変しました。
二十世紀は酸味が多く糖分が少ない
のに対して幸水・豊水は甘みが強く
大衆受けする味だったのです。
まあ、二十世紀という名前がちょっと
時代遅れ感出しちゃってるかな?という
気もしますしね。
そして現在では梨と言ったら
「幸水」こそが不動の1位になっている
のです。
この梨の日の制定というのは
鳥取県東郷町の過去の栄光の象徴
とも言える、ちょっと悲しい記念日なのです。
まあ、二十世紀梨の生産に関して言えば
まだ鳥取県が1位ですし、幸水や豊水は
甘みが強すぎるので二十世紀の方がいい
というコアなファンもいるようなので・・・
とはいえ、梨の日制定の名前に鳥取県の名前が
あれば「なぜ鳥取県が?」と気になって調べて
かつて二十世紀梨の生産で猛威を振るっていた
ことがわかるので、後世に語り継ぐ目的という
意味では正解だったかもしれませんね。