海水浴の季節になると
度々話題になるクラゲの発生。
中には危険な毒を持つ種類が
いるので刺されないように
注意したいですね。
ここでは毒を持つクラゲにはどんな
種類がいるのか?また、もしクラゲに
刺されてしまったらどのようにして
対処したらいいのかを説明したいと
思います。
ハブクラゲ
ハブといったら猛毒をもつヘビとして
有名ですが、そのハブの名を冠している
だけあってかなり危険な毒を持つ種類です。
沖縄や奄美などの暖かい地方に
生息しているようです。
青みのある透明な体をしているため
沖縄の透き通った海中でもかなり
注意しないと目視では確認できないし
海面からの確認はまず無理です。
また、通常のクラゲと比較して
遊泳能力がかなり高く、水中でも
人が歩くくらいの早さで近づいてきます。
ハブクラゲに刺されると瞬時に激痛が走り
患部にはミミズ腫れや水疱、細胞壊死が生じます。
ただ、沖縄ではハブクラゲ対策として
ハブクラゲ侵入防止ネットが設置されている
ビーチが多いようなので、そういったところで
海水浴を楽しむと良いでしょう。
カツオノエボシ
別名電気クラゲとも言われています。
これは、実際に電気を発生するクラゲ
というわけではなく、刺された時の痛みが
電撃を受けた時のような鋭いものであること
から言われており、かなりの猛毒を持つ
種類です。
赤く腫れ上がった部分は治れば
傷跡は残りませんが、青白く変色すると
ケロイド状の傷跡として一生残ってしまう
可能性があります。
女性は特に気をつけたい種類ですね。
カツオノエボシは自力で泳ぐことは
出来ず、太平洋側の海を海流に
漂ってやってきます。
カツオも南の方から海流に漂って
高知~宮城へと移動しまた南下する
というのは初鰹と戻り鰹の記事でも
紹介しましたが、カツオノエボシもこれと
同じように海流に乗ってカツオと同時期
くらいにやってきます。
そのため、時期によって発生する時期も
まちまちで、おおまかに言うと
3月ごろ九州南部、
5月ごろ本州中部、
8~9月ごろ三陸北部、北海道南部
に現れ、その後は親潮に乗って
Uターンしていきます。
カツオと同じですね。
アンドンクラゲ
これも別名電気クラゲと呼ばれています。
カツオノエボシほどではありませんが
強い毒性を持ちます。
よく「海水浴はお盆まで」と言われており
それはこの時期にクラゲが発生するから
という理由で、体感としても確かにこの時期は
クラゲが急に増えたような気がします。
それは、このアンドンクラゲが成体に成長
するのがこのお盆の時期だからなのです。
そしてこいつは強い遊泳力を持ち
日本の海の大抵どこにでも
生息しているという汎用性もあって
危険なクラゲの中でもかなりポピュラーな
種類になります。
アカクラゲ
別名ハクションクラゲ。
アカクラゲが乾燥すると毒をもった
刺糸が舞い上がり、それを吸引すると
くしゃみが止まらなくなることから
呼ばれています。
生息地は北海道より南の地域と
かなり広く、どこにでも現れるため
こいつも毒クラゲの中ではかなり
ポピュラーな種類です。
刺されると火傷のような強い痛みが
ありますが毒性はそこまで強くはなく
命を落とすようなことはほぼありません。
1日経てばほぼ痛みも引き、1周間もすれば
完治するものの子供が刺されるとその痛み
に耐えられず泣きやまなくて
周りの大人がやきもきすることになる
かもしれません。
ミズクラゲ
日本全国どこでも見られるクラゲで
通常、クラゲといったらこのミズクラゲ
のことを指します。
振れても痛みはあまり感じず
毒もほとんどありません。
毒の強さはハブクラゲの1/4程度
と言われていますね。
こいつの怖さは毒性の強さそのもの
というよりは、危険なクラゲと勘違い
してしまって焦らされるというところ
にあるでしょうね。
クラゲに刺されたら
もしクラゲに刺されてしまったら
すぐに海水で洗い流しましょう。
なぜ真水ではダメなのかというと
海水と真水で浸透圧が違うからです。
クラゲに刺されたところは刺胞という
毒のある針が入ったふくろがまだ
残っている可能性があり、真水で
洗おうとすると浸透圧の違いで
細胞が破裂し、余計に毒を放出
してしまうからです。
また、クラゲの毒は40度以上の熱に弱く
活性が下がり毒が鈍ると言われています。
海水浴場なら、日光を浴びて熱くなった
砂がそこら中にあると思うんで、これを
患部に当てると良いでしょう。
ただ注意が必要なのが、実は海水浴場の
砂はサラサラして綺麗にみえるのですが
中に細菌が結構いるみたいなので危険です。
これは何も、ビーチが綺麗か汚いかで
変わるわけではなく、あのハワイの
ビーチの砂でさえもそうなのです。
例えば、海から持ち帰った砂を入れた水槽で
魚類や甲殻類などが病気になってしまうこともあり
水槽用の海砂は洗浄された後に高温殺菌を
してから販売されているようです。
あの熱い砂に寝っ転がるのは気持ちいい
もんですが・・・まあ、傷口さえなければ
問題はないですけどね。
なので、傷口に直接砂を当てるのではなく
タオル、ガーゼや包帯などで患部を
くるんでからその上から砂で温める
という方法を取ると良いでしょう。
また、ハブクラゲ限定になりますが
患部に酢をかけると触手が白濁して
未発射の刺胞を抑制することが
出来るようです。
ライフセーバーがいるような
沖縄のビーチなら酢が常備されて
いるようなので聞いてみると良いでしょう。