7月1日は国民安全の日です。
ちょうど上半期が終わり一年の折り返し地点
という節目の日がこの国民安全の日という
ことになるわけですね。
1960年(昭和35年)の5月の閣議で
産業災害・交通事故・火災等の災害防止
を図る為に制定されました。
つまり制定したのは内閣ということになります。
あくまでもこれは内閣の決定ということなので
正式に法律として定められたわけではありません。
もし、法律としてこの日を国民安全の日に
定めるならば、そういった法律を別途
作成しなければなりません。
君が代記念日というのは国旗国歌法という
法律により定められておりますね。
実は7月というのは一年のうち12月に
次いで交通事故が多い月だと言われて
います。
特に小学校1年生~2年生の低学年
の児童に交通事故が多くなります。
入学したばかりで緊張していた4月
に比べ5月~7月は気が緩みがちです。
飲酒運転を起こすドライバーに
初心者ドライバーがほぼいないように
「慣れ」という慢心が交通事故など悲惨な
事故を起こしますからね。
ましてや7月となると梅雨が空け夏休みが
もうすぐそこまで迫ってきているという
のですから小学生が浮かれてしまうのは
無理もないかもしれません。
また、エアコンを付ける機会も多くなり
体調を崩すことや火災事故なども発生
しやすくなります。
そんな7月だからこそ安全・危機管理の
重要さを再認識し下半期も気を緩めずに
生活していこうと、そんな位置づけに
なっているわけですね。
制定された当時の1960年というのは
高度経済成長期の真っ只中です。
1960 年代には、 年間 6,000 人を超える人が
仕事中の労働災害によって命を落としたと
言われております。
製造業と建設業など、危険を伴う業種の
雇用者数が全体に占める割合が 4 割を
超えていたという産業の構造も起因して
いたのでしょう。
加えて、自動車の数が激増したことにより
交通事故もそれまでよりずっと増えていました。
そのため、少しでも労働災害や交通事故を
防ぐための国民運動を啓発する記念日
として内閣により制定されたというのが
国民安全の日の由来です。
まあ、安全管理については日々の積み重ね
であって、たった一日だけ細心の注意を
払ってもあまり意味は無いのですが・・・
改めて意識する日があるからこそ
その次に繋がるという趣旨なのでしょう。
内閣府のHPによればこの国民安全の日の
主唱者は
内閣府、関係各省庁及び地方公共団体とする。
とあります。
そして
(1) 主唱者は、次の事項を実施する。
ア 内閣総理大臣等による安全功労者の表彰
イ 安全広報資料及びポスタ-の発行配布
ウ 安全に関する新聞、テレビ、ラジオ等による広報及び講演会、講習会等の開催
エ 安全に関する児童及び生徒の作品募集
オ 安全旗又は安全衛生旗の掲揚
カ 街頭等における安全指導及び安全に関する啓発宣伝
キ その他「国民安全の日」にふさわしい行事
ともあります。
地方公共団体といえば、真っ先に思い浮かぶのは
小学校や中学校での避難訓練ですが、7月1日に
避難訓練を行っている小学校・中学校は
まちまちです。
どちらかというと9月1日の「防災の日」のほうが
避難訓練には馴染みが深いと思います。
確かに、夏休み明けの初日は防災訓練を
やらされた記憶がありますが、7月1日に何か
したというような記憶はないですね。
そもそも、7月1日が国民安全の日だなんて
小学校で習いもしませんでした。
まあ、もし避難訓練をしていたとしても
校長先生の話を聞いていなかっただけの
可能性もありますが・・・
子どもたちが特に浮かれる季節でも
ありますから、国民安全の日が知られる
ようになると良いですね。