8月12日は君が代記念日です。
記念日というものは日本記念日協会に
申請すれば、約10万円ほどの費用を
払い、容認されることで記念日として
正式に認められます。
そのため、「毎日が記念日」と言われるほど
様々な記念日が乱立しております。
そんな中で、この君が代記念日というものは
他とは重みが比べ物にならないほど違いますね。
何しろ、日本の国歌に関する記念日なのですから。
1893年8月12日に文部省が訓令
「小学校儀式唱歌用歌詞並楽譜」を布告し、
小学校の祝日・大祭日の唱歌に歌う曲
8曲を定め、この中に君が代が含まれて
おりました。
以来、私たちは小学校や中学校などで
当たり前のように君が代を斉唱してきた
わけですが、実は正式に国歌として認められた
のはごく最近、1999年のことです。
1999年に国旗及び国歌に関する法律
が定められたことで法律上の正式な
国歌となったのです。
この当時、文部省の指導により
教育現場での君が代の斉唱の通達が
強化されており、これは憲法における
思想・良心の自由に反するとして
反対する団体が現れました。
そんな背景もあって国旗及び国歌に関する法律
によって正式に君が代を国歌とすることが
定められましたが、歌うことを強制させる
ようなもではないというのが今の君が代の
立ち位置です。
確かに、国歌なのだから歌わなかったら非国民!
と批判するのは容易いことですが、本来こういう
「国を愛する心」というのは強制されるものでは
なく、本心からそう思っていて自然と国歌を歌う
というのが望ましいですからね。
君が代の歌詞の意味とは?
さて、私達が当たり前のように歌ってきた
君が代の歌詞の意味はご存知でしょうか?
君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
いわおとなりて
こけのむすまで
君が代という歌自体の好き嫌いはともかく
この歌詞を知らない人は日本国民では
まずいないと思います。
一つ一つ紐解いて、君が代の歌詞の
意味を考えていきましょう。
君というのは天皇のことを指し
代というのはざっくり言うと世の中
という意味になります。
君主、と言ったりしますからね。
千代に八千代にという歌詞については
幾千年も、とかいつまでも、という意味に
なります。
八というのをそのまま訳して
「千年も八千年も」とするのは
誤りで、この場合「八」という言葉に
数字としての意味はありません。
八百万の神(やおよろずのかみ)とも
言うように、八には「とにかくたくさん」
という意味があるので、ここはそのような
意味と捉えましょう。
それよりも、「ちよにやちよに」という
音感を重視したのでしょうね。
さざれ石は小石、感じにすると細石と書くようです。
いわおは大きな石ということで、最後の一節は
割とそのままの意味で
小石が大きな岩となって苔が生えるまで
と言った意味になります。
つまり、君が代の歌詞の意味は
天皇の御代が、
いつまでも永く続きますように。
小石が集まって大きな岩となり、
苔が生えるほどまでに。
という具合になります。
違う説として、天皇の治世に関する
意味ではなく女性が男性に当てた
恋文であった、という説もあります。
というのも、この君が代という歌自体の
歌詞は古今和歌集に乗っており
メロディーを付けて君が代の歌にした
のが明治時代というだけなのです。
恋文として意味を考えると
愛しいあなたよ あなたを愛する気持ちは
例えるなら 小さい石が集まりやがて大きな石の塊に成長し
さらにそれに苔が覆い尽くすように 何千年も何万年も
あなたを思う気持ちは永延に変わりません
という意味の解釈ができるようです。
うーん・・・重い!
無下に扱ったら刺されるんじゃないかって
くらいメンヘラ臭がすごいです。
ただ、この歌自体は読人しらずな歌
なため、実際の所、本当に恋文として
歌ったのかどうかはわかりません。
加えて言うと、古今和歌集自体が
醍醐天皇の勅命により編集されたもので
「君」という言葉が出てくる歌は大抵
天皇のことを指しているそうです。
天皇陛下の治める世が
ずっと続きますように、という意味の歌は
やはり国歌として素晴らしいと思いますね。
軍国主義を肯定するものだ、と反対派
は言いますが全くそうは思いません。
惜しむらくは、この8月12日が君が代記念日
だということを教育現場では知らせる機会が
ほぼないということです。
通常、学校はこの日には夏休みに
入っていますからね。。。
改めて君が代について考える良い
記念日だと思うんですけどね。