かつあげ(カツアゲ)という言葉があります。
主に中学生や高校生などが金品を巻き上げる時に使う言葉で、そこには悪ぶった行為に対する憧れのようなものも含まれます。
なんとなくキャッチーなフレーズになってはいますが当然、れっきとした犯罪行為ですから悪ぶりたい中高生はせいぜいダボダボのズボンを履くとかピアスくらいにしておきましょう。
ところで、このかつあげっていう言葉の語源や由来って一体どういうものなのでしょうか?気になったので調べてみることにしました。
カツアゲ(かつあげ)の意味や語源とは
カツアゲって聞いて、まず最初に思い浮かぶのはトンカツでも揚げているのかな、ということです。
しかし、カツを揚げることとカツアゲには全く関連性がありません。とはいえ、語感が似ていることからこの言葉が広まる理由にもなったので間接的には寄与しているようですね。
カツアゲを正しい漢字で書くと「喝上げ」という風になり、これは「恐喝」の喝と、取り上げるとか巻き上げるの意の「上げる」を組み合わせた言葉です。
「正しいカツアゲの書き方」というのも何ともおかしな話ですけどね。
元々はヤクザや不良が「恐喝」の隠語として使っていたという背景があるようです。大人や警察官の前で使っても怒られない、気づかれないという目的でしょうか。そういうヤクザとか不良が使う隠語って、悪ぶりたいお年頃の学生にとっては魅力的に聞こえるんでしょうね。「悪い言葉知ってるオレカッケー」といったところでしょう。
またこういうキャッチーなフレーズにしたことで罪の意識が薄れているとも言えますよね。「恐喝しようぜ」という風に言うと、恐ろしい犯罪行為に手を染めることの自覚になりますが、「喝上げしようぜ」という表現だと、ゲーセンいこうぜといった具合の軽いイメージになり、あまつさえ学校の同級生や下級生ならばしてもいいような、そんな気にさせてくれる罪深いフレーズと言えますね。
しかし、これはれっきとした犯罪です。いくら隠語で隠したとしても、日本の刑法における「恐喝罪」にあたり、10年以下の懲役となります。
また、自分がカツアゲするのではなく、下級生を脅して下級生にカツアゲをさせてその金品を巻き上げるという悪だくみを考える輩もいるようですが、自分が直接手を下していなくてもそれによって利益を享受すれば同罪となります。
とはいえ、中高生たちの間でのやり取りで終了してしまって大人の耳に入ってこなかったり、あるいは命令した側もしらばっくれて証拠がないという風になってしまうのも事実でしょうけどね。