芸能人・政治家・公務員の不祥事は
マスコミが面白おかしく報じる
格好のエサとなりますが
それを喜ぶゴシップ好きな
大衆のニーズがあるかぎり
報じられ続けます。
最近では、元プロ野球選手の
清原和博被告の覚醒剤事件での
裁判が話題になっています。
やはり下スター選手の陥落というのは
わかりやすいゴシップネタなんですよね。
こういった有名人の裁判が報じられる時
普段裁判とかと無縁の一般人である私たちは
聞き慣れない言葉をいろいろと耳にします。
初公判というのもよく耳にしますが
いまいちわかりませんでした。
そんな中、大魔人こと佐々木主浩さんが
「情状証人」として初公判に出廷する
ということですが・・・
情状証人とは一体どんなことをする人なのでしょうか?
気になったので調べてみることにしました。
情状証人とは
情状証人というのは裁判で刑を決定するにあたり
斟酌すべき事情を話すために出廷する証人のことです。
情状証人には被告人に対して寛大な処分を
求める弁護側の情状証人と
被害者や遺族の被害感情に訴えて
被告の量刑を重くする検察側の情状証人
の二種類あります。
つまり、当たり前ですが情状証人が
出てくるのは刑事事件のみで
民事事件には出てきません。
そしてこの情状証人というのは、
「この人は無罪だ!」
というような罪そのものについての
判断を決めるための
ものではありません。
罪自体に争いはないが
その上で被告人が
有利になるような事情を
説明する立場にあります。
(被告人の情状証人の場合)
役割としては、裁判官に
「証言台の前に来てください」
と言われるのでそこに向かい
名前の確認をした後
嘘をつかないという宣誓をします。
そして順番に弁護人、検察官、
裁判官から質問を受け
尋問は終わります。
宣誓をすることで法廷で
嘘をつくと偽証罪に問われる
可能性はありますが、基本的には
聞かれたことに答える
というのが情状証人の役割です。
情状証人って誰でもなれる?
清原和博被告の情状証人として
佐々木主浩さんに白羽の矢が立った
わけですが、同じプロ野球で切磋琢磨した
同級生とは言え、法律的な面で言えば
家族や親族でもないので
なんら関係は持っていませんよね。
すると疑問に上がってくるのが
情状証人は誰でもなれるのか?
ということです。
結論から言えば、情状証人には
制限がないので
誰でもなることは出来ます。
それはおそらく、罪の成否そのものではなく
あくまで被告人に有利な事情を陳述するという
性格のものなので、厳しい要件はないのでしょう。
とはいえ、勝手に法廷に出てくる事はできず
まずは弁護士が被告人に対して誰か
情状証人になってくれる人は
いるかと尋ねます。
仮にそこで被告人の口から名前が
挙がったとしても法廷の手続きの
諸々をするのは弁護士ですから
弁護士に弾かれてしまえば
情状証人には
なれないのは当然ですね。
さらに言えば、情状証人と被告人の
関係があまりに希薄だと検察官から
「どうしてあなたが被告人の面倒を見るのですか」
「24時間監視できますか」
というような意地悪なツッコミをされることも
あるので、やはり親族が最も適当なところでは
あるでしょうね。
あまり聞き慣れない言葉「情状証人」についての調査でした。
こういう言葉は自分の身に振りかかることは想像したくないですね。