市松模様とはどんな意味が?組市松紋とは何が違うの?

東京オリンピックの新エンブレムに、野老朝雄さん
考案の「A案」が決定しました。

野老朝雄

他の案に比べて「色が地味」などという
意見もありますが、一方で
「和の基調が日本らしくて良い」という意見もあります。

このことが報じられてから、しきりに出てくるのが
「市松模様」というものですが、これには一体
どういう意味があるのでしょうか?

市松模様の歴史

実は、「市松模様」という言葉には
日本らしさは確かにありますが
呼称が違うだけで海外でも
古くからこの模様は存在していました。

英語で言うと「チェック」ですね。

チェック

シンプルであるが故に
起源は様々なところから東西問わず
古くから親しまれてきた模様です。

なんとそのルーツは原始時代に遡るほどです。

日本でもその歴史は古く
古墳時代(3~7世紀頃)の埴輪に
市松模様が用いられていたのが
確認されているそうです。

埴輪

こうして考えてみると市松模様自体は
日本で育んできたという歴史は有りますが、
何も考えずに「日本らしくていい!」と
言ってしまうのはちょっと滑稽ですね。

日本でどのようにして使われてきたのか
を踏まえて考えてみると、またちょっと
違ったものが見えてくるかもしれません。

その後は平安時代に公家や神社の間で
使用されてきたりと
なかなかに格式高い模様です。
(現在ではこの市松模様は
カジュアル感が増して格式が
下がるのでは?というような意見も
あるようです)

由来は佐野川市松から

江戸時代に入ると、佐野川市松という
当時の超人気歌舞伎役者が
舞台でこの模様の袴を履いたことから
大流行していきます。

佐野川市松

「市松模様」と呼ばれるのは
佐野川市松から取っているんですね。

なので、この名前自体に
特に意味はありません。

物理の単位でニュートンとかボルトとかが
使われるのと同じです。

そして現代でもこの市松模様は
使われており、一番私達がイメージ
しやすいのは記者会見の際に
使われるパネルです。

市松模様

背景を目立たさせ、かつ
企業名やロゴがすごく視覚に入りやすい
デザインが好まれてよく使われています。

組市松紋とは?

報道を見ていると、市松模様の他
に出てくるワードに「組市松紋」というもの
がありますが、これは市松模様
となにか違うのでしょうか?

実は、組市松紋とは今回の
エンブレムに名づけられた
造語のようなものです。

この組市松紋とは、形の異なる
3つの四角形から形成されていて
そこに国や文化、思想など違いからくる
多様性を表現したそうですね。

野老朝雄

確かに、よく見ると
①正方形
②長方形
③より細長い長方形

の3つの四角形が入り組んでいます。

市松模様とは通常、2色の四角形
の大きさは揃えるので、3つの
市松模様を組み合わせたようなものが
この組市松紋なんだと思います。

つまり「市松模様を組み合わせた」という意味で
組市松紋ということでしょうね。

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