「言いがかり」という言葉があります。
人に全く会わないという職業でもない限りは必ずどこかで人との接点というのを持たざるを得ません。そして身に覚えのない言いがかりや、到底納得できるものではない言いがかりをつけられるというのはよくあることです。
客商売であるほど、客の狂鬼じみた言いがかりに参ってしまう人も多いですね。そしてあろうことかそういった人に反論しようものなら「言いがかりはよせ!」と、どの口が言ってるんだというようなことを言われてしまうこともあるでしょう。
言いがかりやクレームへの具体的な対処法というのはこちらではわかりかねますが、言いがかりの意味を知ることで「いやこれは言いがかりではないですよ」と微力ながら反撃することもできるのではないでしょうか。
ということで、及ばずながら「言いがかり」の本当の意味について調べてみることにしました。
言いがかりの意味とは
言いがかりというのは「言い掛かり」とも書くことができるのですが、ここから言いがかりの意味もなんとなく分かってきます。
言う、つまり言葉を「掛ける」ことで相手との関係をつけようとするというのが「言い掛かり」です。
そしてその関係を付けようとして積極的に相手に言葉を掛けるものの根拠が薄弱で理屈として成り立っていない場合に「言い掛かりをつける」という風に表現します。
言いがかりとクレームの違いとは
言いがかりと同じような意味で使われる「クレーム」という言葉の意味は、商品やサービスに不満を持つ客が企業側に対して言う苦情のことを言います。こちらには「商品やサービスに不満がある」という理屈があるので筋は通りますが、「言いがかり」にはそれすらないという理不尽さが際立つ言葉になっています。
どちらかというとクレームのほうが言いがかりよりもキツいイメージの言葉でしたが、実際には逆ということですね。「クレーマー」という言葉が独り歩きしてそういったイメージが出来上がってしまったのかもしれませんが、クレームは聞くことでより良いサービスの向上ができる、貴重な客の声という位置づけができるでしょうね。
対して何の生産性もない無理難題が「言いがかり」というわけです。
クレームには真摯に対応すべきですが、「言いがかり」に対しては理路整然と、理屈で納得させるのが一番です。そもそも理屈として破たんしている言葉を投げかけてきているのですからそこを突けばいいということですね。
つまり、「言いがかりをつけるな!」という言いがかりに対しては「これは言いがかりではなく、客観的事実に基づいた判断です」と、はっきり言うのが一番良い対処法なのではないでしょうか。