おそらく日本でもっとも有名なアニメキャラクターといったら、ドラえもんということで異論はないと思います。
1979年にテレビ朝日でドラえもんのアニメが放送を開始してから30年以上もの年月が経過しており、それだけ多くの年代の人の目に触れてきたわけですから、今や老若男女誰しもが知りうる存在となっております。
そしてドラえもんと言ったら、しれっとのび太君の家に住み着いて穀を潰し、のび太君の部屋の押し入れを寝床にしていますよね。まあ、野比家は普段からドラえもんの秘密道具の恩恵に預かっているわけですからそれくらいの待遇は当然だとは思いますけどね。
そんな便利なドラえもんですが、そもそもなぜ野比家に住み着くようになったのでしょうか?何の目的もなくやってきたはずがありませんね。
ということで、こちらではドラえもんがなぜ未来からやってきたのか?また、ドラえもんという名前の由来やドラえもんが青くなった理由などをお伝えしていきたいと思います。
ドラえもんの名前の由来
作者である藤子・F・不二雄先生は、新連載のアイディアが思い浮かばず締め切りが迫っていて、「すぐにアイディアが思い浮かぶような便利な機械があればなあ~」などと空想にふけっていたそうです。
なんだか、どこかで聞いたことのある話ですよね。
過去にも締め切りが近いのにドラ猫のノミ取りを始めてしまったことがあったそうです。
締め切りがきて焦った藤子・F・不二雄先生は叫んで階段を駆け下りたのですが、その時に倒しても倒しても起き上がってくる「起き上がりこぼし」につまづいてしまったんだそうです。
その時にふっと、おきあがりこぼしとドラ猫の組み合わせを思いつき、ドラえもんというキャラクターが誕生したのです。確かに、ドラえもんの体形はおきあがりこぼしとそっくりですね。
となると、ドラえもんの逆境でもくじけない性格というのはおきあがりこぼしが由来だったことも関係しているのかもしれません。
そういえば、ドラえもんの作中でものび太君が小さい頃おばあちゃんに「のびちゃんもこのダルマみたいに転んでも起き上がらないとだめよ」と言われた、というようなエピソードがありましたね。
そしてドラ猫の「ドラ」と、日本古来の名前である「衛門」を組み合わせて「ドラえもん」という名前の誕生です。
ここでもう一つ疑問なのが、なぜ「えもん」が平仮名なのか?ということです。
実はこれにもちゃんと理由があり、作中で明言されております。
その理由は、ある時ロボット戸籍調査員がドラえもんのところにやってきて「名前を書いてください」と言ったのですが、ドラえもんが「エモン」という文字をカタカナでどうやって書くか忘れてしまって「ドラえもん」と書いたのが、ずっと続いているというものです。
※出典:ドラえもん百科より
ドラえもんというとほとんどの人がしっかり者というイメージだと思いますが、初期のドラえもんって結構とんでもないことをしでかすおっちょこちょいでしたからね。
と、作中でのドラえもんのポカという風になっていますが、実はこれは藤子・F・不二雄先生本人の出来事をそのまま書いているんだそうです。
自身の少年時代を投影したのがのび太というキャラクターであったり、「アイディアが浮かぶ機械ないかな~」というのをそのままドラえもんという作品にしたりと、自身のエピソードを結構取り入れることが多かったようですね。
ドラえもんが青くなってしまった理由
ドラえもんが元々は黄色だったということは誰しもが知るところです。
問題は、なぜそこから青くなってしまったのかという理由ですが、これは世代によって解釈が異なるそうです。
- ネズミに耳をかじられて、その自身の姿を見て青ざめて青くなった
- 涙でメッキがはがれて青くなった
という二つの説があります。
これ実は、どちらの説も公式に原作で表明されているものなんですね。ただ、世代によってどちらで覚えてるかというのが異なるようです。
現在、公式では後者の泣いてメッキがはがれたという理由になっています。
もう少し詳細を話すと、ドラえもんをお世話ロボとして雇っていたセワシ君が、ドラえもんにプレゼントをするために内緒でドラえもんに模した人形を作っていたのですがどうにも上手くいかず、工作用ネズミロボットに「本物と同じようにしてよ」と指示したのですが、ネズミロボットが勘違いしてドラえもん本体を人形に似せるように、と動いてしまったのです。
そうして工作用ロボットに耳を無残にもかじられてしまったドラえもんは耳がなくなり「あったまテッカテーカ」になってしまい、ガールフレンドのドラミャーコさんに笑われてフラれてしまいました。
落ち込んだドラえもんは元気になる薬を飲もうとしたのですが、間違えて鬱になる薬を飲んでしまい、三日三晩泣き続けてメッキは剥がれ、青くなってしまったという話です。ついでに、泣き続けたせいで声もガラガラになってしまったのです。
ドラえもんが未来からやってきた理由
ドラえもんから未来からやってきた理由は、ドラえもんの雇い主であり、のび太の子孫であるセワシの生活をよくするためです。
のび太の人生というのは相当に悲惨なものとなっており、三流大学を卒業したのちには就職ができずに自身で会社を立ち上げるものの、花火による火災で会社をつぶしてしまい、さらには莫大な借金が残り借金取りに追われるというものです。
そして残った借金は150年経ったセワシの代になっても返せないほど膨れ上がってしまい、セワシのお年玉が50円しかもらえないほどの超貧乏生活になっているのです。
そこで一族の運命を変えるためにドラえもんを送り込んで、未来を変えようというのが目的なのです。そのためには、のび太が「ジャイ子と結婚する」というものを「のび太がしっかりしてしずかちゃんと結婚する」というものに変えれば万事うまくいくというのです。
ジャイ子が疫病神なのではなく、しっかりした人間になれば「しずかちゃんと結婚」という目に見えた結果が現れる、という指標にしているだけのようですけどね。
当のしずかちゃんとの結婚については、ドラえもんが来たことですでに未来が変わっており、のび太としずかちゃんは結婚することになっています。
しかしその理由は「そばにいてあげないと危なっかしくて見ていられない」という、「のび太がしっかりする」とは程遠いものです。
当面の目標であるしずかちゃんとの結婚の未来については果たされたものの、これではいつまた悲惨な未来を送るかわからないので、しっかりした人間になったという確証が持てるようになるまではドラえもんはのびた君のお世話をし続けるということなのでしょう。
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