夏休みの宿題の鬼門として双璧を
なすのが自由研究と読書感想文でしょう。
この2つは題材にある程度自由が利く分
「自分でテーマを決めなくてはいけない」
という面倒くささがあり、それが小学生や
中学生の頭を悩ませます。
まあ自由研究ならテーマによっては
1日で間に合う簡単なものもあるでしょう。
しかし読書感想文に関しては
大前提として本を一冊読んで
いなければなりません。
これを8月31日になってあと一日!
で終わらせるのはかなりきついものが
ありますね。
まあ、始業式の日というのは大抵
午前中のホームルームだけで
終わりなのでそれを見越して
徹夜でなんとか終わらせるという
選択肢もなくはないのですが・・・
とはいえ、その後の就寝時間、
生活バランスを考えるとやはり
余裕を持って終わらせておきたい
ところですね。
ということで、ここでは読書感想文の
書き方についてお教えしたいと
思います。
「読書感想文が書けない!」
という子供は言い方を選ばずに言うなら
「指示待ち人間」と言えます。
逆に言えば
「こういう順番でこういう書き方でやれ」
と具体的なやり方さえ指示をもらえば
読書感想文を書くことはそれほど
苦ではないと思います。
なので、具体的にどういう順番で
どういう書き方をすればいいのか
説明していきましょう。
なぜその本を選んだのか
読書感想文は原稿用紙3~5枚ほど
の枚数を指定されることが多いようで
なるべく字数を稼いでおきたいところです。
そういう意味でも、この
「なぜその本を選んだのか」
というのはうってつけですし
オープニングのツカミとしても
バッチリです。
「その本のタイトルに興味が惹かれたから」
「前から読んでみたいと思っていた本だから」
こういう理由なら文句ありません。
自分が興味がある本ならば
なぜそもそもその分野に興味を
持っていたのかという理由も
書けるからです。
「家にあったから」
「お母さんに読めって言われたから」
「ページ数が少なくて読むのが楽そうだったから」
こんな理由でも構いません。
きっかけはどうあれ
「終わりよければすべてよし」なのです。
もしこんな理由でその本を選んだと
しても、最後のほうに
「この本を読んだことで読書に興味がわき
もっと本を読んでみたいと思った」
とでも付け加えてみましょう。
「お母さんに読めと言われてこの本を
読みましたが、読んだことで読書に興味が
わき、言われて読むのではなく自分から
進んでもっといろいろな本を読みたいと
思いました。」
「ページ数が少ないからとこの本を読み
ましたが、読んだことで読書に興味がわき
もっとページ数の多い本をじっくりと
読みたいと思いました。」
このように、いい感じに締めることが出来ます。
最初のマイナスイメージからギャップを演出して
いいイメージに方向を変えることが出来るのです。
これは、不良が犬に優しいところを
見せるといいやつに見えてくるのと
同じですね。
あらすじ
これはその本がどういう内容
だったのかというのを大まかに
説明するものです。
読書感想文を読む先生などは
必ずしもその本の内容を知っている
とは限らないのでこれは必ず
必要になります。
桃太郎の話で例を挙げるなら
「桃から生まれたことで『桃太郎』と
名付けられた男がおじいさんとおばあさんに
育てられ、やがて大人になると人々を
苦しむ鬼を退治するために犬、猿、キジを
仲間にして見事鬼を退治する」
というあらすじになります。
あらすじは不要、としている学校や
先生もいるようですが、そうでなくても
ここは感想とは違う部分なので
なるべく手短に済ませたほうが良いでしょう。
なによりも「感想文」ではないですからね。
感想
読書感想文ですから、ここが要です。
ストーリーの要所で感じた感想を
素直に自分の言葉で書けばよいのです。
「なにも感想がない!」という子供も
いると思いますが、そういった子供は大抵
読んでいるときはなにがしかの感想がある
ものの、いざ文章として書こうとしても
思い出せないというのが多いと思います。
そういう時は読んだ話がどういう
ストーリーだったのか、今一度
頭のなかで振り返ってみると良いでしょう。
すると、その場面ごとに感想があった
ことをきっと思い出すはずです。
またまた桃太郎で例を挙げるなら
「桃太郎は桃の中に閉じ込められて
あてもなく川を流れるというのがすごいと
思いました。もし自分が桃の中に
閉じ込められたら怖くて泣いてしまいそうです。」
「桃太郎は鬼退治を自分から進んで
やろうと言う勇気がすごいと思いました。
もし自分だったら『誰かがやってくれるだろう』
と思って行かなかったと思います。」
と言った具合ですね。
また、頭に思い浮かべることで
読んでいた時はなにも思わなかった
場面に新しい感想が生まれることが
あります。
そして参考にして欲しいのが
「もし自分だったら」
という考え方です。
ストーリーの登場人物がもし
自分だったら、と考えることで
いろいろな感想が思い浮かぶはずです。
エンディング
「感想」のところで書いたのが
場面ごとに思ったことだったのに対して
ここではその本を読んだ全体的な感想
という広い視野で書くと良いでしょう。
その本を読んでどのように
自分の考えが変わったか?
その本のどのようなところを
教訓にして生活しようと思ったか?
その本をどのような人たちに
読んで欲しいのか?
などですね。
そして、先ほど説明したように
マイナスの理由でその本を選んだのなら
「その本を読んで読書に興味が湧いて
もっと読みたくなった」
の文章を忘れずに書きましょう。
以上が読書感想文の具体的な書き方
になります。
さらに、自由研究の簡単なテーマの
決め方なんかもこちらで紹介しています。