高校野球を見ていると
ものすごい点差がついた試合に
「コールドゲーム」として9回裏を
待たずして終了することがあります。
漠然と、「大きな点差がついたらコールドゲーム」
という認識だったのですが、そもそもこれには
点差など何か明確な条件があるのでしょうか?
気になったので、コールドゲームの条件
について調べてみました。
コールドゲームの意味とは
そもそもコールドゲームというのは
英語で言うとcalled gameという言葉です。
直訳すると「宣言された試合」という
意味で、つまり審判が中止を「宣言」
した試合ということです。
よく勘違いしてしまうのがcalledを
coldという意味だと取ってしまうことです。
これだと「凍結試合」という意味になるので
一応通じることは通じますけどね。
コールドゲームの条件とは?
このコールドゲームとなる条件は大別すると
2つの条件があり
①点差によるコールドゲーム
②降雨によるコールドゲーム
です。
点差によるコールドゲーム
こちらは条件に明確な規定があり
①5回終了時以降で10点以上の点差がついた場合
②7回終了時以降で7点以上の点差がついた場合
このどちらの場合でもコールドゲームの
条件となります。
つまり、5回~6回までは10点差以上、
7~9回は7点差以上と
段々と条件が狭まってくるというイメージですね。
幸い、点差が条件になっているため
仮に20点取られたとしても15点取り返せば
コールドゲームにはなりません。
実際にそういう点取り合戦みたいな
豪快な試合もよくありますし、そういう試合が
見られるのも高校野球の醍醐味の1つですよね。
降雨によるコールドゲーム
7回が終了していて、かつ降雨によって
試合続行が不可能と判断された場合にも
コールドゲームとなります。
しかし、例えば降水量が何mm以上になると
コールドゲームとか、どの程度の降雨になると
コールドゲームになるのか明確な条件が
ありません。
点差によるものならば球児たちも
圧倒的な実力差があるということから
ある程度諦めも付くでしょうが、降雨コールドは
たとえ1点差でも条件が成立するということに
なります。
そのため滅多なことではこちらの
コールドゲームは起こらないですね。
仮に6回までで降雨により試合続行が
不可能と判断された場合はコールドゲーム
ではなくノーゲームとなり、日を改めて
1回からやり直すか、中断したところから
再開するかのどちらかになりますが
やり直しが多いようです。
これはおそらく、中断して続きをやるのならば
中断する前と全く同じ状況にしなければ
フェアではないという考え方からくるもの
だと思われます。
しかし体調面やメンタルの面でも違いが
出てくるでしょうから、全く同じ状況を作る
のは難しく、やり直しのほうがフェアという
ことになります。
ちなみに、公認野球規則では
5回終了時点であればコールドゲームは
成立するとありますが、高校野球は7回まで
でないとコールドゲームとならないという
特別な規定を設けています。
これは、1971年(昭46年)の京滋大会
滋賀県予選1回戦における
石山高校 対 能登川高校
の試合において4-2の6回雨天コールドゲーム
で石川高校が勝ったということがきっかけで
5回→7回に変わったようなのです。
甲子園にはコールドゲームがない?
甲子園での試合を見ていると、ものすごい大差
のゲームにもかかわらず試合が続行されていて
ちょっと見ているのが心苦しい試合というのが
ありますよね。
そう、実は甲子園にはコールドゲームが
ありません。
正確に言えば「点差によるコールドゲーム」が
規定としてない、というのが正しく
雨天コールドの規定は普通に
定められています。
実際に雨天コールドとなったのは
1993年 鹿児島商工VS堀越(8回降雨コールド)
1988年 滝川二VS高田(8回降雨コールド)
1932年 早実VS秋田中(7回降雨コールド)
1929年 海草中VS台北一中(8回降雨コールド)
の4試合があります。
とはいえ、100年以上続いている甲子園
でたったの4試合しかないのですから
滅多に起きないことではありますね。
では、なぜ点差によるコールドゲームの
規定がないのでしょうか?
まず甲子園に出場している時点で
都道府県の代表校なわけですから
実力は相当なものということですよね。
なので各校に敬意を払い
最後まで戦わせてあげるという
のが理由ではないかと言われています。
何事も「規則・規定がある理由」というのは
わかりやすいのですが、「ない理由」は
明かされない事が多いので不明瞭なところも
ありますけどね。
以上、高校野球のコールドゲームの条件
についての調査になります。
コメント
[…] では、なぜ点差によるコールドゲームの規定がないのでしょうか?まず甲子園に出場している時点で都道府県の代表校なわけですから実力は相当なものということですよね。なので各校に敬意を払い最後まで戦わせてあげるというのが理由ではないかと言われています。何事も「規則・規定がある理由」というのはわかりやすいのですが、「ない理由」は明かされない事が多いので不明瞭なところもありますけどね。 引用元-歴史・由来の雑学 […]