最近、ネット上では「バズる」という言葉が流行しているように思えます。
良く知らない人が見ると「パズル」と勘違いしてしまいそうなこの言葉は、主にTwitterなどのSNSにおいて「注目度が高まる」というようなニュアンスで「バズられる記事」といった使い方をされています。
流行の最先端をいくネット社会ですからこの「バズる」という言葉はその言葉通りどんどん「バズられ」ていっております。何しろとある会社では「バズらせる」専門の部署というのが存在しているのだとか。
しかし、よく考えるとこの「バズる」という言葉は具体的にどういう意味があり、そもそもどういう由来があってこういう言葉になったのかはあまり考えていないですね。
ここでは「バズる」の意味や由来についてお伝えしていきたいと思います。
バズるの由来と意味
「バズる」のバズというのは、英語にすると「buzz」という言葉になります。
この言葉には、虫がブンブン言う、がやがやする、というような割と賑やかな意味が込められております。そしてその虫がブンブンしてうるさい様子を人が大勢集まって騒いでいるという様子に例え、さらにそこから転じて「口コミ」のことを指したりもします。
今のネット社会において、口コミや噂になったりする時に使用するツールは何といってもTwitterなどのSNSです。なので、こういったSNS上でものすごく噂になっていることを「バズる」という表現をするというわけなのです。
一つの話題に対して民衆がわらわらと群がって好き勝手言っている状態は正に「虫」。そんな姿を皮肉ってこの「バズる」という言葉が生まれたのかもしれませんね。
さらに、Twitterにおいては注目を集めているつぶやきを自動的にピックアップするbuzztter(バズッター)というサイトがあることも、この「バズる」という言葉が流行するに至った由来の一つと言えます。
このほか、口コミを利用したバズ・マーケティングというマーケティング手法なども言葉として使われていたりします。
バズ・マーケティングの具体例としては、はなまるうどんがエイプリルフールの企画として打ち立てた「大王イカ天ぷら」キャンペーンなどがありますね。
こういった、「思わず誰かに話したくなる」内容のものがバズることになるです。
今も昔も変わらないのが、テレビや新聞など不特定多数に向けてのメッセージよりも、直接の知り合いから「あれってすごいらしいよ!」と聞くほうが受け取り手の心に強く響きますよね。そしてその知り合いが信用に足る人物であればあるほど、その影響力は強くなります。
昔は直接話すしか手段がなかったものの、今はSNSなどで個人が不特定多数に向けてメッセージを発することが容易になったため、友達の友達へ、またさらにその友達へ、とどんどん広がっていき個人の影響力というものは計り知れません。そんなネット社会だからこそ生まれたのがこの「バズる」という言葉なのでしょう。
あくまでも口コミによって多くの人に共有されている状態を指すので、Twitterの呟きがリツイートされまくったり、ブログの記事がFacebookなどでシェアされまくったりといった、SNS上での流行の挙動のことを指し、単に「流行っている」というだけでは「バズる」という言葉は使いません。
似たようなニュアンスとして、ネット上でアクセスが爆発するときに「炎上する」という言葉もありますが、これは「バズる」とは少し意味合いが異なります。
炎上というのはテレビやブログなどの発言や挙動が批判を呼び、誹謗中傷のメッセージでブログやツイッターが埋め尽くされている状態のことを指します。なので、「バズる」とは段階が少し異なります。
ネット上で「あいつこんなひどいこと言ってたらしいよ!」と噂になり、どんどん口コミで広がっている状態は正に「バズる」、そしてそのバズられた結果として上記のような状態を招くことが「炎上」という風になりますね。
ただ、通常「バズる」は良い意味で「これすごいらしいよ!」と流行る様を言い、逆に批判されているのが「炎上」というニュアンスの違いもありますね。
「バズられる」コンテンツというのは、人々の目に留まるだけでなくその中身も伴っていなければなりません。
また、Facebookなどの実名で登録するSNSはなおさらのことなのですが、それを勧めるということは自分の信頼度やブランド力にも関わることですよね。匿名のTwitterであってもそれは同じことで、変なものをお勧めしては信頼度に関わります。
多くの人が「これをみんなと共有したい!」と思えるものでなくてはなりません。そのためには下品なものや攻撃的なものは好まれず、ある程度のカジュアルさが求められます。それでいて多くの人に「いいね!」と思ってもらわなければならないのでなかなか難しいところです。
「バズる」というのはいわば、「ドラえもん」のように老若男女に広く愛されるコンテンツを作ること、という風に言い換えることができるのではないでしょうか。そういったバズられる記事を作りたいものです。