さて、日本の暦・二十四節気シリーズですが
今回は芒種について説明していきたいと思います。
こちらもあまり聞き慣れない言葉ですが
芒種とは一体いつのことで
どのような意味があるのでしょうか?
芒種の意味とは
まず芒種の読み方ですが
(ぼうしゅ)と読みます。
見慣れないのが「芒」という単語ですね。
これは「のぎ」とも読むのですが
この芒(のぎ)の意味を知ると芒種の
由来の理解も深まります。
芒(のぎ)とは、大麦のほか小麦や稲など
イネ科の作物の穀粒の先端にある
針のような毛のことを指し、また
そういった芒(のぎ)をもつ
作物自体を指す意味もあります。
芒の種、つまりこういったイネ科の作物の種を
蒔く時期のことを意味しており、農耕と深く関係のある
日本人にとって重要な意味を持っています。
ただ、他のサイトの説明を見ると
「麦、イネなどの種をまく時期」
という風にありますが
実はこれは正しくありません。
というのも、麦は秋に種をまき
6月上旬くらいに収穫する作物だからです。
つまりこれくらいの時期に麦は
種を植えるのではなく
逆に収穫しているのです。
二十四節気において
芒種の1つ前の小満(しょうまん)は
広い意味で麦秋でもあるというのは
説明しました。
(麦にとっての「収穫の秋」・・
つまり麦秋ということです)
ということで
イネを植え、麦を収穫する時期
というのが芒種の説明として
適当ではないかと思われます。
もっとざっくばらんに言えば
イネ科の作物に深く関係のある時期
というくくりにしてしまっても良いでしょう。
(種という言葉は入っているんですが)
芒種はいつ?
二十四節気自体は、1年間における太陽の
見かけ上の通り道を15°ずつ区切って24等分
したものだということはすでに説明しました。
春分を起点とし、黄経75°にあたるのが芒種になります。
これはだいたい、6月5日か6月6日になります。
そもそもの芒種の定義が「黄経75°となる日」を指すため
1年が365日ちょうどではなく若干誤差があることから
年によってどうしても1日ずれたりしてしまいます。
ちなみに2016年の芒種は6月5日になります。
そして2017年移行の芒種がいつになるかというと
- 2027年まで
西暦の年を4で割った余りが0と1のときは6月5日で
余りが2と3のときは6月6日
2. 2028~2059年まで
西暦の年を4で割った余りが3のときは6月6日で
余りが3以外のときは6月5日
となります。
まあ、来年まで絶対覚えてられないと思うんで
また来年、当サイトで確認していただければよいかと思います。
小満芒種とは
そして芒種(ぼうしゅ)で検索してくると出てくる
小満芒種とは一体どういう意味があるのでしょうか?
小満というのは二十四節気において芒種(ぼうしゅ)の
1つ前のものですが、だからといって(しょうまんぼうしゅ)
と読むわけではなく(スーマンボースー)と読むそうです。
なんか麻雀の役にありそうですが。
小満芒種(スーマンボースー)とは沖縄の方言で
梅雨のことを指すそうです。
本州では芒種の後に梅雨入りするわけですが
沖縄では5月下旬~6月と若干早く、この梅雨入りの時期が
小満から芒種の間であることからそう呼ばれているそうです。