「埒が明かない」という言葉があります。

 

埒が明かない

このままでは物事が進展しない、というような閉塞状態を指して使う言葉ですね。

 

この言葉は漢字で書くと読みが何だったかわからなくなってしまうこともあるかもしれませんが、逆にひらがなから漢字へと変換する時は勝手にしてくれるので楽ですよね。

 

当然ご存知だとは思いますが「らちがあかない」と読みます。

 

この「埒」という言葉は、「埒が明かない」という表現以外に使うことがほとんどないものですね。一体この「埒」というのは何のことなのでしょうか?

 

こちらでは「埒が明かない」の「埒」の意味や語源などについてお伝えしていきたいと思います。

 

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埒が明かない・・・埒とは?

「埒」は、あることに詳しい人であれば結構耳にする言葉です。

 

実は埒というのは馬場の周囲に巡らせた柵のことを指します。

 

競馬の実況などでよく「内ラチが・・・」とか「外ラチが・・・」と言っているのを耳にしますよね。あのラチのことです。

 

競馬というスポーツはコースロスを少なくするために最短距離で、なるべく内側を走るのがセオリーですので「内埒」は頻繁に出てきますが「外埒」はあまり出てきませんけどね。

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今では「埒」というと競馬場の専門用語になってしまっておりますが、かつては単に「低い垣」のことを指しておりました。もう少し一般的に「埒」が使われていたということですね。

 

例えば、昔の神事において祭りの初めに祝詞を上げたのですが、この祝詞が終わるまでは柵が閉まっていて一般人は参加が出来なかったということもあるようです。

 

こんなところから、柵やしきりが取れるということを指して「埒が明く」と言い、そこから転じて「物事が順調に運ぶ」様を埒が明くという風に肯定的な表現として用いられてきたのです。

 

 

それがいつしか否定的に「埒が明かない」という風に用いられるのが一般的になり現在に至るというわけです。

 

確かに、そもそものしきりが取れなければ何も始めることができませんしね。

 

 

不思議なのは埒が「明かない」という漢字で書くというところです。

 

 

この由来からすれば「埒が開かない」のほうが意味としては通じるような気がしますよね。

 

「明かない」も「開かない」も口頭で聞くとどちらも「あかない」という風に音は同じです。なので、「物事が順調に進まない」という意味で用いるのならば「開く」よりも「明く」を使った方がより適当であろう、ということで「埒が明かない」という風になったという由来があるようです。

 

確かに「明く」という言葉は「夜が明ける」「年が明ける」といった具合に「開ける」よりもスケールの大きな場面で用いられることが多いので合っているのでしょうね。

 

 

「埒を明ける」という肯定形以外にも区切りをつけるとか決まりをつけるというような意味で「埒を付ける」という表現を使ったり、順序だっていない、めちゃくちゃであるという意味で「埒もない」という表現をつかったりします。

 

これもそもそも「埒」が何なのかを知ればその意味も自ずと理解が深まる言葉でありますね。