年末というのは何かとあわただしい時期で、「師走」とはよく言ったものです。

 

 

そんな年末の恒例行事というと「大掃除」がありますね。

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おそらく職場でも、家でも年末になると大掃除があると思います。

 

 

何もこんな忙しい時期にやらなくても・・・と思う人も多いでしょうが、そもそもなぜ年末に大掃除をやるようになったのでしょうか?

 

 

まあ職場はともかくとして、家の方なら忙しいとはいっても「休み」にあたるわけで、そのまとまった休みの期間に普段はしないような大がかりなことをしてしまう、というのはわからなくもないのですが・・・

 

 

ということで、こちらでは年末に大掃除をするようになった由来や、その意味などをお伝えしたいと思います。

 

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大掃除の由来や意味とは?

「大掃除」とは読んで字のごとし「大がかりな掃除」というわけですが、そもそもの「掃除」が行われるようになったのは7世紀、大化の改新の飛鳥時代頃だといわれております。

 

 

当初の掃除というのは、現在のように生活環境を整えるというよりは精霊信仰にもとづく精神文化としての意味合いが強かったようです。ちょうど仏教思想が中国から入ってきた時代でもあってそれとともに普及していったようです。

 

ただ、あくまで貴族階級への浸透というところに留まったようです。

 

 

一般庶民へと広まったのは平安時代のことですが、御殿住まいの貴族に対して庶民のほとんどは土間で暮らしていたため、カマド周辺を綺麗にするというものでした。

 

 

そして大掃除という風習が生まれたのも平安時代の頃で、宮中においては欠かせない年末行事となっていました。

 

 

昔は、今以上に新年を迎えるということを大切に思っており、新年を迎える時には「歳神様」を招き入れ、五穀豊穣を祈願し、歳を一つ授かるという風に考えていました。

 

 

昔は、全員一律にお正月に一つ歳を取るという「数え年」の考え方で年齢を数えていましたが、それはこの歳神様がお正月にやってきて歳を授けてくださるということから生まれたものだったのです。

 

 

そして、その歳神様をお迎えするにあたって住居を綺麗にしておかなくてはなりません。このために「煤払い(すすはらい)」というものをおこなって、室内にたまった煤や埃を落としてきれいにしたのです。

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ただの掃除とは違って、年に一度の歳神様をお迎えするとあって、普段より念入りに掃除をしたことでしょう。

 

我が家でも、親戚が来るって時にいつもより念入りに掃除をしていたのを見ていた覚えがあります。個人的にはただの見栄でなんでそこまでするのかな~って不思議に思っていたものですが。

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また、単に汚れを落とすというだけでなく、その年の穢れや厄をお祓いするという意味もこめられていたようですね。

 

これは現在でも、神社仏閣では行われている伝統行事です。

 

 

そして一般庶民でも、この煤払いを参考にして神棚や仏壇の掃除を行ったりして正月に備えるという風になり、これが大掃除の原型になったようです。

 

また、かまどを汚くしていると運が逃げてしまうという風に言われていたので特に入念に大掃除を行ったようです。単にそういった精神的な面でなく、正月用の料理の火に変えるという実利的な面もあったようですが。

 

 

大掃除はいつから行うのか?

 

大掃除の由来になった「煤払い」は、かつては12月13日に行われておりました。

 

これは、12月13日が「事始め」といって正月の準備を始める日に当たるからです。

 

なぜ12月13日なのかというと、商家などで奉公している人が新年の里帰りに間に合うように調整したというのが理由です。今では飛行機や新幹線などでその日のうちに里帰りができますが、当時はそんなものはありませんでしたからね。

 

とはいえこの12月13日に煤払いをすべて済ませてしまっては、正月までまだだいぶ日数があるので、その間にまた新たな汚れができてしまって歳神様を気持ちよくお迎えすることができません。

 

なので、12月13日には神棚と仏壇のみを掃除して、ほかの大掃除はそれ以降の適当な日に行っていたのだとか。

 

そうしていくうちに、いつしか年末の適当なところで大掃除をするという風習のみが残り、今では宗教的な意味も失われていったのです。

 

この由来から考えれば、大掃除を行うのは基本的にはいつでもいいが、あまり事前にやりすぎると歳神様をお迎えするために家を綺麗にするということの本旨から外れてしまうことになります。

 

本来ならば、12月13日から少しずつ終わらせて、12月27日以降はおせち料理や正月飾りなどの準備をするのが適当なのですが、現実問題としてそこまで時間がない人も多いでしょうし、やはり仕事も落ち着く12月28日~31日くらいの間にするのが、時期としては適当なのではないでしょうか。

 

まあ言ってしまえば、昔の人も帰省という自分の都合に合わせて12月13日という日付を決めたみたいですし、一生懸命働いている人に神様が慈悲を与えてくださらないはずがありません。もしそうでないなら、そんなセコイ神様はいりません!

 

とはいえ、12月29日と12月31日は避けたほうがいいです。これは門松の飾りなどにも通じるのですが、29日は9のつく末日ということで「苦待つ」に通じるため縁起が悪く、また31日に飾られる門松は「一夜飾り」と言って避けられました。一日だけ付け焼刃で飾っても信仰心が足りん!ということらしいんです。

 

となると大掃除も同じで、29日や31日は避けたほうがいいでしょう。

 

でも、私のようなひねくれ者の場合は、「汚い家にはいかないぞ」とか「普段から掃除しとけ!」と言っている神様って結構心が狭いな、なんて思っちゃいます。

 

そもそも「汚い家には来たくない」という神様の御心を人間風情が推し量るのはどうなのだろうか、とも思っちゃいますね。

 

信心深い人に救いを差し伸べるのが宗教ってものなのでそれは仕方ないのかもしれませんが。