仲が悪いことの例えとして有名な「犬猿の仲」。

犬猿の仲

 

どちらが一方的に嫌っているのではなく、互いが互いのことを嫌い合っている関係のことを指して言いますね。

 

ところで、犬と猿って本当に仲が悪いのでしょうか?

 

普通に暮らしていると、犬はともかく猿に出会うということはあまりないでしょう。ともすれば、犬と猿が相まみえる場面というのにも出くわしません。

 

しかし、かの有名な「桃太郎」においては家来が犬、猿、キジと険悪であるはずの両者が相対しています。もしそうだとしたら、桃太郎は鬼を倒しましためでたしめでたしで終わる話ではなく、道中の犬と猿の争い、統率者である桃太郎のリーダーシップ、間に挟まれたキジの気苦労などキナ臭い話になっていきますね。

 

本当に犬と猿は「犬猿の仲」と言われるほど仲が悪いのでしょうか?また、もし実際にはそうでないとしたら何が由来になって「犬猿の仲」と言われるようになったのでしょうか?それについてお伝えしていきたいと思います。

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犬と猿は本当に仲が悪いのか?

 

犬と猿が本当に仲が悪いのか?ということについては画像で見ればすぐにわかります。

犬猿の仲

 

このように、仲睦まじくしている犬と猿もいますので、一概にすべてが「犬猿の仲」という風には言えなさそうです。

 

そもそも動物というのは、自分がよく知らない生き物を警戒します。それは同種であっても同じで、同じ犬同士でもよその犬は警戒しますし、猿も同様です。小さいころから一緒に育てれば「犬猿の仲」ということはなくなるでしょう。

 

「犬猿の仲」の由来とは

犬と猿は実際にはそれほど仲が悪いということではなさそうです。となると「犬猿の仲」と言われるようになった由来はどこから来ているのかというと、これは「干支」から来ています。

干支

 

干支といえば子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い)という十二種類の動物がおりますが、この順番を決めた由来というのも、もちろんあります。

 

昔、神様が「1月1日朝に挨拶に来た先着12番目までの動物を、毎年交代でリーダーになって仕事にしてもらう」と言いました。

 

そして実際に神様のところに来た順番が上記の干支の順番になったというものです。

 

 

干支の順番を決めるお話としては「牛は自分の鈍足を気にかけていたので前日の夜から出発したが、それに便乗したねずみが一番を取った」といったものや「猫はねずみにスタートの日が延期になったと騙されて到着が13番目になったので干支に入れなかった」といったものは割と有名な話です。

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犬と猿に関して言うと、実は最初は両者の関係は良好でした。それも仲良く一緒に出発して向かっていくほどの仲のよさだったのです。

 

しかしそのうち、お互いに真剣になって相手に負けまいと一生懸命になっていったのです。それはまだよかったのですが、途中の丸木橋のところで我先にと争って渡ろうとしたところ一緒に川に落ちてしまいました。

 

そのことが響いて犬、猿の両者共に神様のところにたどり着くのが大幅に遅れてしまいました。そういえば猿は干支で9番目、犬は11番目とかなり遅いほうでしたね。

 

それが原因で犬と猿は大喧嘩をしてしまい、神様のところにたどり着いてもまだ喧嘩を続けていたそうなのです。

 

「犬猿の仲」という言葉の意味は、単に「非常に仲が悪いこと」という風にされておりますがこれが由来だとすると正確には「かつては仲が良かったけれども仲違いをして非常に悪化した関係」と言うことができますね。

 

まあ、両者の関係が密なほど喧嘩をした時の反発というのは強くなるものですから仕方ないのかもしれません。

 

桃太郎はなぜ「犬猿」を家来にしたのか

さて、もう一度干支を思い出してほしいのですが子、丑、寅・・・申、酉、戌 という順番になっていました。酉、つまり鳥は猿と犬に挟まれる形で間に入っているのですが、これは鳥が猿と犬の喧嘩の仲裁役をしていたためにこの順番になっているのです。

 

そうすると冒頭で申し上げた桃太郎の話はまさに、仲が悪い犬と猿、そしてそれを仲介するキジ(鳥)という三者を家来にして鬼を退治するという話だったのです。

桃太郎

 

これを知ると、桃太郎という陳腐な昔話がすごく深い話のように思えてきます。つまり、例え「犬猿の仲」の両者が相対していたとしても、それを仲裁できる仲間(鳥)や強いリーダーシップ(桃太郎)があり、さらに鬼を退治するという大きな目的に向かって進んでいけば、それらを通じて融和を果たすことができ、さらには大きなことをも成すことができるのだ、ということを教えてくれるお話だったのです。

 

実際にはなぜ桃太郎が犬、猿、鳥を家来にしたのかというと、「鬼」が北東から来るという風に考えられていて、干支をネズミを北の起点として並べた場合に北東の反対の南西で鬼を迎え撃つのが猿、鳥、犬だったという由来があるようですけどね。

 

干支 方角

 

北東を指すのが牛と虎ですが、鬼の風貌が「と「牛のような角」と虎柄のパンツ」があるのはこういう考えからきているのです。

 

 

実は「犬猿の仲」の由来については上記の干支のお話以外にも

・猟師が犬と猿を連れて猟に出た際に熊に会ったら犬は戦ったのに猿は逃げたことから仲が悪くなった

・猟師が連れて行った猟犬と野生の猿が喧嘩を始めたから

・戦国時代に「猿」と呼ばれた豊臣秀吉と「犬千代」と呼ばれた前田利家の両者が、本当は親友でありながら汚い言葉で会話をすることから周りが「仲が悪いんだ」と勘違いした

・「西遊記」において猿をモデルにした孫悟空と天界の神様の神様が戦うシーンで神様の愛犬が孫悟空に噛みついて取り押さえたから

 

と様々なものが言われております。このどれもが最もらしいのですが、逆にすべて嘘くさくもあり何とも言えません。少なくとも「干支」の話は順番として裏付けるものがあるため、最も信憑性が高いと言えるのではないでしょうか。