「板につく」という言葉があります。

 

使い方としては何かの習熟度が上がってきた人に対して「板についてきたね~」と、褒める時に使うイメージがありますね。

 

何気なく使っている「板につく」という言葉ですが、そもそもこの板って何の板のことなのでしょうか?この言葉の由来や語源などを探ってみたいと思います。

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板につくの由来・語源

この言葉の由来は、舞台演劇から来ています。日本での舞台演劇といえば歌舞伎ですね。「板」というのはつまり歌舞伎舞台の床板のことで、習熟度の上がってきた舞台俳優の演技というのは芸が舞台にしっくりなじんでくることから、そのことを「板につく」という言葉で表現したのです。

 

歌舞伎は江戸時代からあるものですから、この「板につく」という表現も、江戸時代から存在していたものと思われます。

 

管理人は舞台演劇にそれほど造詣が深いわけではないので、俳優が舞台になじむとか、逆に習熟度がそれほどではない俳優が舞台の雰囲気にのまれてしまっているというようなニュアンスを読み取るのが難しく、はっきり言って違いが全然わかりません。

 

例えば大物俳優とか大物女優の演技って、周りに調和するどころか圧倒的な存在感、オーラで周囲を圧倒し、その人の色に染めてしまうとか言いますよね。こうなるともう「板につく」の次元すら超えてるんですけどその辺矛盾してはいませんかね?まあ、板につくからさらに表現のレベルを超えたのがこうなるってことなんでしょうか?

 

まあ、いずれにしてもこの「板につく」という表現は、演劇に詳しい人でないとその微妙なニュアンスを斟酌できませんから、そのような人でないと出てこない表現でしょうね。

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ちなみに、同じ歌舞伎において「板付き」という言葉もあります。この場合の板も舞台のことを指しており、幕開けや場面転換などの時に役者が初めから舞台に上がっていることを「板付き」と呼びます。「板付き」、板につくとすごく似ている言葉ですね。

 

一説には、この「板付き」が由来となったという話もありますが、これは文字通り、単に「板についている」というそのままの意味ですから、習熟度が上がったことを指す由来になったというのは少し飛躍していますね。

 

やがて一流の劇場の舞台に檜の板が使われるようになると「檜舞台を踏む」「檜舞台に立つ」というような表現も生まれました。現在でも使用する表現ですね。それだけ、舞台演劇というものの存在が大きかったのでしょう。

 

そして、舞台俳優の習熟度を指す表現から転じて、様々な事柄に関して習熟度が上がってきたことにも「板につく」という表現が使われていくようになりました。

板につくの意味や使い方

意味としては慣れたり上達したりすることで、動作や態度が、その地位や職業にふさわしくなることを示します。

 

意味合いからすれば習熟度が高くなってきた人に対しての褒め言葉としての使い方が主なので、相手が目上かどうかというのは本来は関係ない言葉ではあります。しかし、舞台俳優のことを褒めるという、いわば観客目線で言える言葉というのもあります。

 

何しろ、「最近習熟度が上がってきた」という褒め言葉の裏には「前までは全然ダメだった」という意味を暗に含んでいます。

 

なので、目下の立場の人に「最近、仕事が板についてきたね~」というのは問題ないでしょうが、目上の人に使うのは避けたほうが良いでしょう。