出会いの挨拶「ごきげんよう」と別れの挨拶「さようなら」。

バイバイ

日常生活の中で使うことは今ではほとんどないかもしれませんね。せいぜいドラマの中で見るくらいでしょう。最近ではNHK朝ドラの「花子とアン」でよく使われていたみたいですね。あとは漫画に出てくるお嬢様キャラがよく使っているイメージです。

 

「さようなら」というのも日常生活ではあまり使わないかもしれませんね。親しい人に使う挨拶としては堅苦しいですし、目上の人に使うなら「失礼します」のほうが合っていますからね。「さようなら」だけだと突然どうしたんだ?って感じです。それに、ニュアンスが永遠の別れのようなとらえ方もできますしね。

 

そんな、昨今ではあまり使われない挨拶の「ごきげんよう」と「さようなら」の語源や本来の意味について調べてみました。その意味を知ったうえであえて使ってみるのもいいかもしれません。

 

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ごきげんようの由来・語源・意味

 

「ごきげんよう」という言葉は、室町時代中期に宮中の女官が上品で優雅な言葉として用いたことが由来になっています。確かに、現代でも男性よりはどちらかというと女性のほうがよく使っているというか似合うイメージですね。

 

そしてその後は江戸の上層武家が用いた言葉を基盤にできた「山の手言葉」として明治時代の貴族や華族などが使うようになりました。

 

山の手言葉というのは「ごきげんよう」のほかには「ざます」などがあり、完全にスネ夫のママのような嫌味な金持ちが使う言葉というイメージがついてしまってますね。

スネ夫 ママ

 

「ご機嫌良く」が変化したもので、ご機嫌というのは単に気分のことではなく、体調や健康のことを意味します。時代劇などで「殿もご機嫌麗しく・・・」と言いますが、これは殿の虫の居所が良いというのではなく、体調のことを言っているんですね。

 

つまり、「どうぞお元気でお過ごしください」というのを省略した挨拶なのです。

 

これは別れの挨拶に限らず、出会った最初の挨拶としても使えます。それどころか、実は「ごきげんよう」という言葉は「おはよう、こんにちは、こんばんは」と朝昼晩で使い分ける必要もなく、さらに相手の健康を気遣いながら目上、目下も関係なく使えるという素晴らしい挨拶なのです。

 

しかし、「ごきげんよう」という言葉は、どうも聞き慣れないせいか相手に使われると「見下されているように感じる」とか、「なんて返したらいいか分からなくなる」というような人もいるみたいです。

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「ごきげんよう」の言葉そのものに悪意はないのですが、このように感じる人がいるのならば現代ではあまり使わないほうがいいのかもしれません。そのままの意味で受け取れば相手の体調面を気遣うすばらしい挨拶なんですけどね。

 

特に日本人は集団に属することを良しとし、少数派を排除する傾向があります。ママ友の中で「ごきげんよう」なんて使おうものなら「なんであの人お嬢様気取りなのかしら?」なんて噂されることは間違いないでしょう。

 

また、悪く思わないにしても、「なんて返したらいいかわからない」というのは相手に余計な気を使わせてしまいますしね。ごきげんようという言葉の本懐が「相手を気遣う」というところにあるので、逆に相手に気を使わせてしまっては意味がありません。

 

飲み会終わりも仕事終わりも何でもかんでも「おつかれ~」よりはよっぽど趣があっていいと思うんですけどね。

 

さようならの由来・語源・意味

さようならというのはひらがなで書かれることが多いですが、漢字にすると「左様なら」になります。

 

語源は江戸時代の武家言葉で「左様ならば拙者、これにてお暇仕る」という言葉から来ています。そこから「左様ならば」だけを取り、さらに省略して「左様なら」というわけです。

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ニュアンスとしては「じゃあ、そういうことで」といった感じになります。これって結構現代でも使いますよね。

 

あるいは、もう少しひねた考え方をすると「そうならなければならないならしょうがない」という意味として捉えることもできます。

 

さようならは別れの挨拶として使われますが、「それじゃあしょうがない、あきらめて別れよう」という、別れに対しての諦めという意味になるのです。これはどちらかというと「男女の別れ」というのに近いでしょうね。

 

さらに調べていくと、平安時代の女性の言葉「さようならず(そのようにはなりません)」からきているという説もあり、様々な説があるようですが、上記の「左様ならば」からきているというものが一番しっくりきます。というのも、同じ別れの挨拶として知られている「さらば」も同じ武家言葉の「さらばこれにて」という言葉から来ています。これも「じゃあ、そういうことで」というニュアンスになりますね。

 

 

長すぎるから省略しようというのはいつの時代にもあるようですね。となると、現代で言うところの「おは~」とか「おつ~」と大差がないように思えます。そもそも「さようなら」自体が省略形であって、正しい挨拶かというとそうは言えませんからね。

 

余談ですが、明治時代には男性が女性に向かって「さようなら」と挨拶すると、それに対して女性が「ごきげんよう」と返すようになったのですが、その後男性中心の社会が出来上がるにつれて「さようなら」だけが一般に浸透し、「ごきげんよう」は廃れてしまったのです。